「どれが好き」

アーロンはライオンです。

アーロンはお肉が大好き。

お肉があれば、あとは何もいりません。

ベンはウマです。

ベンは、ニンジンが大好き。

ニンジンがあれば、あとは何もいりません。

カールはクマです。

カールはハチミツが大好き。

ハチミツがあれば、あとは何もいりません。

ある日、アーロンが「明日みんなでキャンプに行かないか。

そして、みんながそれぞれお気に入りの食材を持ち寄って、

料理をしようじゃないか」と提案しました。

ベンは「それは良い考えだ」とアーロンの案に賛成しました。

カールもアーロンの案に賛成しました。

翌日、アーロンとベンとカールはキャンプに出かけました。

キャンプ場ではみんなで川遊びをしたり、

森でかくれんぼをしたりして楽しく過ごしました。

そして、そろそろおなかが空いてきたので、

みんなで食事を作ろうということになりました。

みんなは持ってきた食材を出しました。

アーロンはお肉を持ってきました。

ベンはニンジンを持ってきました。

カールはハチミツを持ってきました。

アーロンが言いました。

「なんだい、みんな。このまずそうなものは?

僕の食べられるものがありゃしない。

なぜこんなまずそうなものを持ってきたのかい?」

ベンが言いました。

「なんだい、みんな。このまずそうなものは?

僕の食べられるものがありゃしない。

なぜこんなまずそうなものを持ってきたのかい?」

カールが言いました。

「なんだい、みんな。このまずそうなものは?

僕の食べられるものがありゃしない。

なぜこんなまずそうなものを持ってきたのかい?」

みんなは、自分の好きなものをともだちも持ってきてくれると思っていたのです。

とうとう喧嘩になってしまいました。

みんなは、持ってきた食材を放り出し、怒って帰ってしまいました。

みんなが去ったあと、ぶたのダニエルがやってきました。

ダニエルは、

アーロンが残していったお肉と、

ベンが残していったニンジンと、

カールが残していったハチミツを見つけました。

「おいしそうなものが落ちているぞ!」とダニエルは言いました。

ダニエルは仲間を呼んで、

一緒にカレーを作り、

それらをみんなでおいしくいただきましたとさ。

                               【おしまい】